知音 2025年7月号を更新しました
鬣 西村和子 初夏や鬣尻尾切り揃へ ホイッスル緑雨の馬場を貫きし 緑さす人馬の鼻梁一直線 騎手孤独馬なほ孤独若葉雨 緑雨潸々馬術大会粛々と 優勝の駿馬秀馬秀麗緑さす 緑雨浴び競技終へたる裸馬 夏来たる子らよ馬には乗 ... "知音 2025年7月号を更新しました" を続けて読む
知音 2025年6月号を更新しました
内 外 西村和子 太枝を斬られてもなほ初桜 起き直り蕊むくつけき落椿 遠霞望遠鏡を過去へ向け 花の雨寝覚めの床に囁くは 水門の内外平ら春の暮 船溜り名残の落花たゆたへり 少年の臑のすこやか松の蕊 かげろふや忌日過ぎたる ... "知音 2025年6月号を更新しました" を続けて読む
知音 2025年5月号を更新しました
移植鏝 西村和子 湯けむりの丈を競へり冴返る 噴出の湯けむり盛ん寒戻る 薬草湯浴みし我が身のかぎろへる あるほどの雛見よとて骨董店 老いたればこそ存分の朝寝かな 服薬を忘れてゐたる四温かな 園丁の膝当て幾重薔薇芽吹く ... "知音 2025年5月号を更新しました" を続けて読む
知音 2025年4月号を更新しました
北 海 西村和子 朝まだき乗継空港春いまだ いちはやく春風察知管制塔 地平まで田園霞む離陸かな 拳上げ意気軒昂や大枯木 飛行機雲縦横斜め春浅き 春遠からじ北海の潮境 寒風はぶつかり潮目混りあふ 窓競ふ右岸左岸の冬館 & ... "知音 2025年4月号を更新しました" を続けて読む
知音 2025年3月号を更新しました
百間廊下 西村和子 底冷や百間廊下磨きたて 百間廊下寒行僧の素手素足 寒行の声百間を貫きぬ 寒行や心の迷ひ筆に出て 来たるべき喜寿の諸手に破魔矢受く 押し切れば歯軋り返す冬菜かな 潜みゐし時は何色龍の玉 密なるを以つて ... "知音 2025年3月号を更新しました" を続けて読む