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知音 今月号

知音 2025年6月号を更新しました

内 外  西村和子 太枝を斬られてもなほ初桜 起き直り蕊むくつけき落椿 遠霞望遠鏡を過去へ向け 花の雨寝覚めの床に囁くは 水門の内外平ら春の暮 船溜り名残の落花たゆたへり 少年の臑のすこやか松の蕊 かげろふや忌日過ぎたる ... "知音 2025年6月号を更新しました" を続けて読む

知音 2025年5月号を更新しました

移植鏝  西村和子 湯けむりの丈を競へり冴返る 噴出の湯けむり盛ん寒戻る 薬草湯浴みし我が身のかぎろへる あるほどの雛見よとて骨董店 老いたればこそ存分の朝寝かな 服薬を忘れてゐたる四温かな 園丁の膝当て幾重薔薇芽吹く ... "知音 2025年5月号を更新しました" を続けて読む

知音 2025年4月号を更新しました

北 海  西村和子 朝まだき乗継空港春いまだ いちはやく春風察知管制塔 地平まで田園霞む離陸かな 拳上げ意気軒昂や大枯木 飛行機雲縦横斜め春浅き 春遠からじ北海の潮境 寒風はぶつかり潮目混りあふ 窓競ふ右岸左岸の冬館 & ... "知音 2025年4月号を更新しました" を続けて読む

知音 2025年3月号を更新しました

百間廊下  西村和子 底冷や百間廊下磨きたて 百間廊下寒行僧の素手素足 寒行の声百間を貫きぬ 寒行や心の迷ひ筆に出て 来たるべき喜寿の諸手に破魔矢受く 押し切れば歯軋り返す冬菜かな 潜みゐし時は何色龍の玉 密なるを以つて ... "知音 2025年3月号を更新しました" を続けて読む

知音 2025年2月号を更新しました

初日記  西村和子 我が地平見えてきたりし初日記 東京の目覚眼下に初仕事 庭燎の名残へ小雨初社 塊つちくれを破らぬ雨の初社 水際まで自づからなる敷松葉 かくも舞ひ上ることあり銀杏散る 仕立屋の間口一間夜も落葉 靴音の吸ひ ... "知音 2025年2月号を更新しました" を続けて読む