遅れ来し賀状添へ書びつしりと
井内俊二
「知音」2021年4月号 知音集 より
客観写生にそれぞれの個性を
「知音」2021年4月号 知音集 より
「知音」2021年4月号 知音集 より
「知音」2021年5月号 知音集 より
「知音」2021年5月号 知音集 より
「知音」2021年5月号 知音集 より
「知音」2021年5月号 知音集 より
「知音」2021年4月号 知音集 より
『句集 鎮魂』 角川書店 2010年刊 より
『句集 晩緑』 朔出版 2019年刊 より
◆第一句集[つきのき わかな(1962〜)]
帯:行方克巳
序:西村和子
206頁
俳句を始めた2009年から約10年の句をまとめた著者の第一句集。
実社会で働く女性の日常のひとこまに季語を重ね、リアリティのある世界観と心の機微が味わえる作品集。
どこまでも未完の街よ渋谷冬
「いつまでも」ではなく「どこまでも」なのである。確かに渋谷はそんな街だ。
「仕事好き」を気取っていると自称する若菜さんの、仕事に対する気持ちも、やはり完結することはない。
そして、常に前向きの姿勢には強い抵抗が伴う。
しかし、若菜さんの手中の俳句が、これからも、前途を切り開いてゆくよき得物になることと信じている。
(帯・行方克巳)
◆行方克巳抄出十句
ゼムクリップ小壜に溢れ十二月
浅蜊蒸人事情報突き合せ
春かなし中島みゆきからみつく
この案もシュレッダー行き梅雨湿り
鳥渡るあいつの噂もう聞かず
線香花火黙りこくつてしまひけり
そぞろ寒迷路のやうな駅抜けて
冬至風呂反対意見独り言ち
仕事好き気取り勤労感謝の日
どこまでも未完の街よ渋谷冬