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島野紀子句集『青龍』(せいりゅう)
2018/9/8刊行

◆第一句集
運動会カメラ向ければ背を向けて

なかなか意のままならない子供も、あるいは作者自身の一面でもあろうか。青龍の名に恥じぬ、自在の翼を広げて行って欲しい。
(帯より・行方克巳)

◆自選十句
黒帯が先に来てゐる寒稽古
寒紅を引き入院の吾子に噓
保つとは手を入れること彼岸寺
すかたんも胸張りてけふ卒業す
三月や話しておかねばならぬこと
薫風を味方にデュース制したる
星祭注文多き女達
陽に当ててやらねば夏期講習の吾子
紅組の母は赤着て運動会
町医者に育ち嫁ぎて葱刻む